低血糖対策 バクスミー 点鼻粉末剤 20年10月登場
「点鼻粉末剤」は、低血糖による重症の症状が現れた時に緊急対応するための薬です。
例えば、意識が遠のく、痙攣、昏睡(意識を失う)となり、自力で回復できない時に家族や職場の人に助けてもらう薬です。
これまでは、注射により重症低血糖を救う方法はあったけれど、点鼻により身近な人が救急処置できるようになったことが、画期的です。
注射となると、事前に注射の仕方について指導を受けている必要もありますが、もし、そうであっても、普段していないので、いざとなると、ためらってしまうこともあるでしょう。
この薬は、鼻の粘膜から吸収されるので、意識がなく、薬剤を吸い込めないときも使用できるという大きなメリットがあります。
成分は、グルカゴン(血糖値を一時的にあげるホルモン)、3mgを含んでいます。
点鼻薬といえば、花粉症につかうものがあります。鼻にシュッと噴霧するだけで鼻づまり、くしゃみなどが楽になるので、低血糖時でも同様のものはないのかと思っていましたが、遂に現れたということになります。
ただし、この点鼻粉末剤は、緊急時に一度きりしか使えません。
軽めの低血糖時に、飴やジュースの代わりに、花粉症の点鼻薬のように、シュッとするものではありません。色々課題があるのでしょうが、今後、出てくることを願っています。
さて、この点鼻粉末剤は、昏睡時に家族等に使ってもらうものなので、置き場所、使い方、症状によっては、噴霧後に救急車を呼ぶことを情報共有しておくことが最も重要です。
(室温30度以下での保管が必要です)
バクスミー 点鼻粉末サイト
https://www.diabetes.co.jp/hcp/baq/product-features